どんぐり教室だけでなく一般の塾でも、子どもたちの低学力…というかなんというか、人としての能力の育ってなさに頭を悩ませている方は多いですが、一般の人にはそれが通じません。
特殊な例でしょ?
となかなか信じません。無理もないですけどね。
例えば、昔新松戸で午前中~14時までパソコン教室、16時から学習塾という感じで教室を運営していた頃のことですが、パソコン教室と学習塾の間は事務仕事をしていたため一部しか電気をつけていないので、教室の電気のスイッチはこんな状態です。
塾生が入ってくると電気をつけるのですが、スイッチは出入り口にあるので塾生につけてもらうことが多かったです。
ある日3年生に「左下だけ消しておいて、他は全部つけてくれる?」と言ったら…出来ない。
仕方がないので、「もう一度言うけど、左下のスイッチだけ消した状態で、他は全部つけた状態にしてくれる?」と言っても…また出来ない。
ありゃ~と思って入り口まで行って、
『左下ってどれ?』
「これです。」
『消した状態って?』
「今の状態です」
『他全部ってどれ?』
「これとこれとこれです。」
『つけた状態ってどうすれば良い?』
「…(パチン、パチン)」
『できるじゃん!』
「はい」
中学 3年生です
勉強も普段の行動もこんな感じ。
できない子はこの子だけじゃありませんでしたけどね…。
塾に入った次の定期テストで、数学は 50点以上UP
本人もびっくりの80点台でした。
でも私は複雑でした。
だって丁度計算単元が多かった時期だったので計算問題をたくさんやらせただけですもん。
間違えところは何度も何度も。(本人はよく頑張ったと思います)
テストの点数はあがったけど、どんぐり問題は相変わらず壊滅的で、考える力は全然伸びていなかったから。
参考書・問題集とノートを使って勉強する場合、右利きの子であれば 左に見る本、右にノートが基本です。
こんな感じですね。↓ ↓
これを言われないで出来る子はまれです。めったにお目にかかりません。
ひどい子はこんな感じ (キーボードもどかそうよ…)
一番ひどかった子はこう (お~い さかさまだよぉ~!!)
こういう子たちに私は一応正しいやり方は教えますが、
『これだと、見にくくない?』と聞くと
「別に見にくくないです」「気にならないです」「あまり変わらないです」
といった答えばかり返って来ました。
中学生達です!
鉛筆をしっかりもてない、姿勢が悪い、そんなのは普通です。
中学生ではまず直りません。
沸騰すると水が増える、変わらないと思っている
一週間は60日で計算する
電線を知らない
4本足のひよことカブトムシをかく
分数のたし算で、分母は分母で足し、分子は分子で足す
宿題用の問題集を渡したら、翌週、問題集を渡されたことを思い出せない
こういった高学年、中学生が多いんです。
計算だけはできます
学校でも家でも 計算ばかり反復させてきたから!
テレビゲーム、単純な計算や漢字書取の徹底反復、習い事地獄、普段の生活で頭を使わせないで育てて、高学年、中学生の勉強についていけなくなったから塾へなんていうのは、
手遅れなんです…
塾で対策プリントを大量にやらされますので、テストの点数はその子なりにあがりますが、短期的に出来るようにして点をとらせる「カンニング」のような本当の力にはならない勉強中心です。
怖いのが、そういった楽な(量だけはあるので大変ですが)勉強を続けると、頭は悪くなっていくのを親が知らないことです。いや、知っていても点数を求めてしまう方もいるでしょうね。その怖さを想像できなくて…。
そして、こういう子たちが圧倒的に多いので、そういった子たちにもわかりやすいアニメーションやPC教材がはやるのはわかります。だって絵を描いても、口で説明しても理解できないんですもん。
文部科学大臣賞を受賞した教材もありました。いい教材だと思いました。ゲームに慣れてきた、理解力・読解力・思考力が育たなかった子たちにはうってつけの教材ですね。私もそういう子たち向けの塾なら使うと思います。
でもね~ 足腰が弱りきった自転車も焦げない子たちに電動自転車を与えて「こんな急な坂を登れました!」といっているようなもんだと思いますがね…。
坂(志望校)には上れたけど、結局足腰(学力)は弱ったまま
そうじゃない良心的な塾もありますが、学生バイトの手には負えません。いくらスーツに身を固めたって経験値が少なすぎます。答えあわせとプリントをさせるくらいはできるでしょうが、それが本来の力にならないって本質的なことはわかりません。
私も学生時代に頼まれて家庭教師を少しの間やりましたが、、、酷いもんでした。