子育てを始めた頃、”子どもは褒めて育てる” という言葉に共感し褒める言葉掛けを意識しました。しかし、どうしても違和感が拭えませんでした。
企業で部下を育てていた時も、取組姿勢を認め、結果は一緒に喜ぶ。そういう育て方で何人もリーダーを育ててきた経験から、子どもを褒めるといいながら、”おだてている” ”バカにしている” 感じがしました。
”褒める” というのは何かの結果に対してかける言葉のような気がします。
こんなことが出来たから褒める。
こんなことが出来るように褒める。
誘導のような気がします。
私は子どもたちが、褒められることを期待して動くようにはなってほしくありません。
そもそも ”褒める” というのは上から目線のような気がします。
”偉いね” ”凄いね” 自分が言われたら何か嫌です。
だから私は子どもたちをめったに褒めません。
もちろん、心からスゴイと感じたときはその感想をそのまま口にします。
「なるほど~そうきたか。」
「そういうやり方があったか。」
「そこはパパは気がつかなかった。」
「それはパパには思いつかなかった。」
「それいい事だと思うなぁ。」
そういうことを自然に伝えるようにしています。
子どもたちを褒めませんが、子どもたちのことをよく見ています。
いつも見ているよということを目と口で伝えます。
子どもたちの話もよく聞きます。
聞いていて本当にうれしいから、うれしいということを子どもたちに伝えます。
子どもたちに、たくさん 「ありがとう」 と言います。
子どもが当番のお手伝いでも「ありがとう、助かる。」と言います。
自分が間違ったことをしたら、子どもたちに謝ります。
「ごめん パパが間違っていた。」 とちゃんと謝ります。
「すごいね!」 「えらいね!」 を連発して育てるよりも、子どもたちはしっかりとした自分自身の価値観、判断基準を作り上げていくのが、今ならよくわかります。