実体験の時間を確保する

 

こどもが育つにはいろいろな体験が必要です。

 

しかし、体験が大切だとわかってはいてもどんな体験をさせればよいか、結構悩む方も多いのではないでしょうか。

 


 

博物館や科学館、各種テーマパークや子ども向けのスクールなどの子ども向けの体験イベントが人気です。

 

”遊んで学べる” ”楽しく学べる” といったキャッチフレーズで、 ”勉強にも役立ちそう” という親の心を刺激します。

 

でも子どもが育つために必要な体験は、学校の勉強に関係があるかないかはそれこそ関係がありません。

 

学校の勉強に絡めると、どうしても ”成果” を求めたくなってしまうでしょうから考えないほうが良いでしょうね。

体験って難しく考えなくてもいいんです。

 

日々生きていることだって体験なんですから。

 

子どもが ”風” を感じることだって、

 

砂場でトンネルを掘るのだって、全部体験です。

 

生きた実体験なんです。

 

それでは、なぜ今これほど子どもたちに ”実体験” が必要だと言われているのでしょうか。

 

逆から考えてみましょうか、”実体験”ではないのはどんなことをしている時でしょう。

 

いくつか挙げてみます。 

 

 

”勉強をしている時” 

 

”テレビやDVDを見ている時” 

 

”ゲーム機で遊んでいる時” 


”本を読んでいる時” 

 

”漫画を見ている時” 

 

”ユーチューブを見ている時” 


”映画を観ている時” 

 

”ゲームランドで遊んでいる時” 

 

”スマホをいじっている時” 

こうした事をしている時は、頭は働いていても体は動いていません。 

 

全て ”仮想世界” です。

 

”仮想世界の体験” がすべて良くないとまでは言いませんが、現代の子どもたちの毎日の生活に占める ”仮想世界での体験” の時間の比率が高すぎるのです。

 

現実世界での体験の時間を増やしてあげましょう。

 

できれば五感を刺激する野外で、子どものペースで、じっくり味わうような良質の深い体験を。

 

習い事やスポーツでも体を動かしますが、指導者がいる環境だと見本や指導者の言うとおりに動くことを求められますので、そこに自主性や工夫が入る余地は少ないでしょう。

それに毎週同じことをする、させられるとルーティンワークになり、あまり頭を使いません。

 

只々こなすだけの時間になりがちです。

  

良質な ”実体験” といったら、やはり自主的な外遊びがおすすめです。

 

普段の生活を見直して、子どもたちが外で遊べる時間を確保しましょう。

 

もちろん室内でも良い体験はたくさんできますから、いつも ”外、外に連れ出さなくちゃ” と焦る必要はありません。

 

天気が悪いときは家でお母さんと一緒にお菓子をつくったり、夕ご飯をつくったりすることだって、とても良質の ”実体験” ですから。