子どもに命令しない

 

私が子どもたちと接していて心がけていることに、”命令しない” というのがあります。

 

完璧にできているとはとても言えませんが、務めて命令形の言葉を使わずに言葉を選んで話すようにしています。

 


子どもが小さいうちは、親というのは絶対の存在です。

 

その親の言葉というのは、とても影響力があることを覚えておきましょう。

 

”命令する” ということは、相手(子ども)の想いや意志を無視してこちら(親)の要求することを行動に移すように強制することです。

 

 

命令された相手(子ども)は、親が持たせたいと思っている自己肯定感とは正反対の ”自己否定感” を持ち、”服従” ”依存” ”無力感” ”恐れ” ”絶望感” ”理不尽さ” ”心の麻痺” ”思考の停止” といった影響をうけます。

 

大人も他人に ”命令” されることがあります。

 

仕事上の ”業務命令” などはまさにそうです。

 

しかし、

 

信頼している親から、逃げ場がない ”親子という関係” で受ける命令と、報酬を得るために ”他人” の命令に従うのとでは、心のダメージの大きさが全然違います。

 

それに、職場で部下や後輩を抱えている方ならわかると思いますが、部下に指示・命令ばかりしていると、自分で考えずに何でも伺いを立てるようになってきます。

 

”自分で考える” ことを放棄しだすのです。

 

命令すればするほど子どもは自分で考えて行動しなくなるので、お母さんはいちいち指示・命令することが増えて大変になっていきます。

 

全力で反発する子だったら、親子バトルが増えて、やっぱりお母さんが大変になります。

 

親子で笑いながら、毎日の生活をおくるためにも、子どもに命令することはやめましょう。

 

語尾をちょっと変えるだけですから、慣れてしまえば簡単です。

 

 

しなさい

してくれる?

してみたら?

してみようか

してみるといいんじゃない

 やめなさい

やめてくれる?

そろそろやめよっか

それをやられると困るなぁ

難しいですか? 

 

大丈夫!

 

”超短気” の私でも命令すべきでない理由を理解すれば変われました。

 

失敗したら、心から謝ればいいんです。

 

「さっきの言い方パパが悪かった。ごめん」

 

よく謝ります(笑)

 

 

指示の言葉

命令の言葉ほどのダメージはなくとも出来るだけ減らしたいのが「指示語」です。

 

困ったことに、これを「お願いの言葉」と勘違いして使っている人がいます。

 

「〇〇やって!」これは指示。

相手を言葉一つで動かすもの。

 

存在否定につながる命令ではないけれど、お願いではありません。

 

これをお願いだと思っていると、子どもは反発し荒れます。

学校でも家庭でも。

 

お願いだと思っていると、

「(ほかにやりたいことがあるのに)申し訳ないけれど、」 というような言葉は出ず、

もちろん 「お願い」 という言葉など出ず、

「ありがとう」 なんて言葉もでない。

 

指示したとおりに子どもが動くのが当たり前と思い、動かないと怒鳴る。

 

子どもの意見は聞かない、やった結果にケチをつける。

 

子どもを「自分の意志を持った一人の人間」と思っていないと無意識にやります。

 

私は無意識でできる自信がないので意識しています。

「悪いけど…」

「〇〇してくれる?」

「ありがとう。」

「助かった。」

意識して言います。

 

無意識だと忘れるから。

 

これは企業で後輩や部下に仕事を振る時に学びました。

どう言えばいいか、何度か頭の中で練習してから言います。

言われたことへの返答ではなく、自分発の言葉だから誰でもできます。

 

意識するかしないか。

相手を自分の意志を持った一人の人間と認めるか認めないか。