”失敗は成功のもと” 生まれてから数年の子どもたちですから、いろいろなことに挑戦して、どんどん失敗して学んでほしいと思います。
しかし、失敗を恐れて自分から何かをしたがらない子どもが増えているように思います。
人は産まれてから失敗を繰り返しながら成長します。
何度寝返りを失敗してもあきらめず、何度転んでも歩きだし、上手にしゃべれなくても話しだします。
それがいつの間にか ”失敗” を恐れて、消極的になっていくのはなぜでしょうか。
いろいろな育ち方をした子どもたち、そして我が子を見てきて、こういうことから失敗を恐れるようになるんだなぁと思ったことを挙げてみたいと思います。
○早期教育で正解・不正解の評価を受ける時期が早い
○競争にさらされる時期が早い
○習い事やスポ少で失敗した時に指導者に怒られる
○失敗を親や周りの人にバカにされる
○自分でやる前に周りの年長者が手をかす
○親が干渉しすぎる
”失敗” を極度に恐れる子というのは、上記のいくつかの項目で過度の刺激を受けている子が多かったです。
そしてもう1つ。
とても影響が大きのが ”小学校生活” と ”勉強” です。
小学校は、それまで自由に過ごしてきた子にとっては、”ルール” や ”約束事” が多い場所です。
毎日持っていくハンカチ、ティッシュ、宿題、筆記用具などのほか、日替わりで用意する教科書とノート、体操服、給食袋、その他提出物の数々。
大人でも何かしら忘れてしまいそうなくらいです。
しかし、学校では忘れ物をチェックされ、忘れると指摘され、叱られ、罰を与えられることもあります。
たとえ自分は大丈夫でも、常に誰か他注意され、叱られている教室にいると情緒が不安定になり、
”忘れちゃいけない”
”失敗しちゃいけない”
”怒られたくない”
と委縮します。
そして他人の失敗を ”先生の見本通り” 指摘しあうようになります。
最近は班やクラスの ”連帯責任” を問う先生も少なくありませんので、”宿題を忘れた” ”給食を残した” というだけで肩身の狭い想いをしたり、攻撃されることがあります。
小学1年生が忘れ物を極度に恐れ、前日に何度も何度もランドセルを開けて確認したり、”ノートがない、学校かな、もしなかったらどうしよう” と怯えるのにはそういった理由があります。
実際に私の次男はもともときっちりした性格だったことと徹底管理のクラス運営でそのような ”強迫観念に駆られる状態” になりました。
”勉強” では、ノートの使い方や線の引き方、全てにおいて事細かに定められ、間違うと注意されて消しゴムでゴシゴシ消してやり直しです。
算数で自分なりのやり方を見つけても、先生に教わった通り、教科書通りでないとテストで不正解になる理不尽な世界です。
どんなに良いやり方を見つけても、テストで×がつくと親に怒られます。
怒られないまでもねちねち嫌味を言われるかもしれません。
誰だって叱られるのは嫌です。
間違えてやり直すのも嫌なので、授業中も自分では考えずに、正しいやり方を教わるのを待つようになります。
親から見て、”これってちょっとおかしいんじゃない” というようなことを指摘しても、「先生がそう言った」という事を言い出す子も多いですね。
”先生はこう言ったけど…教科書にはこう書いてあるけど…僕はこう思うんだよなぁ”
”失敗するかもしれないけどやってみよう”
という気持ちを守り育てるのは ”家庭の役割” です。
親から見て失敗間違いなしのことでも、無駄に見えても子どもには未知の世界です。
失敗したとしてもその経験は必ず子どものプラスになるはずです。
「やってみたら? 失敗したっていいじゃない。
失敗は宝物なんだよ、 どんどん失敗してごらん 」
こう言って、失敗してもチャレンジしたことを認め、喜んであげませんか。