「失敗は成功のもと」
昔の人は良いことを言いました。
私も自分の息子たちや教室の子たちによく言います。
でも、そんなことを言う大人は少ないようで、
「失敗はダメなんだよ! ダメって先生が言ってたよ!」
と小学1年生に言われたこともありました。
失敗しない方法とは、
新しいことに挑戦しないことです。
自信がないことはしないことです。
できることだけをすることです。
はたしてこれで子どもたちは成長していくのでしょうか。
失敗しそうだからと先に手を貸したり、
間違って欲しくないから細かく指示をしたり、
最初から禁止したり、
間違う、失敗する我が子を見たくないからでしょうか、
そのような親が増えていますが、人間は失敗から学ぶ生き物です。
間違っても、失敗しても、チャレンジしたことを認めてあげましょう。
テストは力をつけるものではなく、何が出来ていて何が出来ていないか、何が理解できていて何が理解できていないかの判定材料としての意味しかありません。
ですから、100点をとってきたらそのテストはやるだけ無駄だった、用済みだからゴミ箱にポイでいいのです。わかっていたことをやっただけですから。
80点だったら、間違えた20点分が大事なのです。
そこを理解する、覚えるのが勉強なのです。
50点だったら50点分勉強すればいいんです。
それが正しいテストの利用方法なのですが、残念ながらみなそれを間違えて、良い点をとることが素晴らしいとばかり、家ではテスト前に100点目指して勉強させ、学校では類題を使って直前まで勉強させます。
すると、理解していないのに、しっかり覚えていないのに、テストでは良い点数をとってしまいますので、躓きがわからなくなってします。すると、100点ばかりだった子がある日突然落ちこぼれる、満点落ちこぼれになってしまいます。
少なくとも小学生の間は、テスト勉強などせずにテストを受けて、わかっていないところ、覚えていないところをしっかり間違えて、その間違えたところを深く勉強し直せばいいのです。
解き方を教わっていない文章問題に自力で挑戦するのですから、解けない問題があって当たり前です。
言葉を絵(視覚イメージ)に再現してその絵を動かすという、考えることそのものの練習をしている訳ですから、例え正解が出なくても自分自身の力で考えた時間は、確実にその子の力になっているのです。
答はおまけ、間違った問題もその子の大事な作品です。
間違えた問題を次の夏休みにとっておいて、再挑戦するだけです。
そこで、自力で解いてくれることでしょう。
間違いは宝物、大事にとっておきましょう。