センス・オブ・ワンダー
レイチェル・L. カーソン(著)
子育て中、これから子育てをする、全てのお父さんお母さんに読んでもらいたい本です。
”子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になる前に澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。
もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話かける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。
この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。”
私も子ども達が「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を失わず、この人生という冒険の世界にワクワクし、困難さえも楽しんで、自分の人生を謳歌していってほしいと願っています。
今、多くの子ども達が、”子ども時代” を ”子ども” として過ごすことを許されていません。
就学前から ”早期知的教育” や習い事に追われ、小学校に入学後も毎日の宿題と習い事、4年生頃から部活の朝練・放課後練習、そして学校でも家庭でも真面目に勉強してきたのに勉強がわからなくなって塾通い。
中学受験をする子はもっと早くから塾と家庭学習で忙しい毎日をおくっています。
すでに子ども達の群れ社会は消滅し、泥んこになって外で遊ぶどころか、室内でも野外でも公園でも常にゲーム機を持ち歩き、仲間と一緒にいるのに仲間と視線を交わすことなく小さなモニターを見つめています。
豊かな四季のある日本に生まれたのに季節を味わう事も無く…。
レイチェル・カーソンはこうも言っています。
”「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではない”
”子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。”
子どもたちの表情を見てみましょう。
キラキラした子どもらしい目をしていますか?
「なぜだろう?」「どうしてだろう?」「こういうことかな?」
といった”勉強”ではない疑問や好奇心を失ってはいませんか?
もしも小さな大人のような ”鋭い目つき” や ”冷めた言動” 、”面倒くさい” という口癖が気になったら…、
問題集をしまって、
習い事を休ませて、
ゲーム機を家に置いて、
おにぎりを持って自然の中に連れ出してみてはいかがでしょうか。