最初から絵図がかいてある問題

答がかいてある

算数の授業に学習支援員として入っていた頃、小1クラスである子がこんなことを言ってきました。

 

「おれ、文章問題好き~!」

 

『お~、いいね、計算問題と違って頭つかうからね。』というと

 

「だって、答えかいてあるし!」

 

プリントを見ると、文章問題の文章通りの絵図が問題の下にかいてありました。

 

だから、答えはその絵を数えるだけで出てしまう…。

 

ガーン、計算問題より頭つかわないじゃん!!

 

このような丸をかいてある問題ばかりのプリントも見たことがあります。

 

これ学校だけでなく、低学年向けの学習教室なんかでも同じです。

 

「イメージする力が大切」と言っておきながら、

だから算数だけでなく国語もやりましょうと勧誘する某教室や

文章問題なのに絵図が最初から描いてある教材をつかう某教室。

 

ダメですよ、学校でもそれやっちゃぁ

 

図形問題

小4辺りから算数全般に躓く子、図形が苦手な子が増えてきますね。

学校の図形問題ってそれほど難しいわけではありませんので、それを苦手といううのは、本質を理解させてもらえない、只々作業のように問題を大量に解かされている悪影響でしょうね。(もちろん、実体験の少なさ、仮想経験の多さも否定できません)

 

記憶が定かではないので正確な数字は忘れましたが、PISAの国際学力調査で、下のような長方形の周りの長さを求める問題で、参加国の中で日本はダントツに低かったそうです。

もう、見た瞬間に

 

さぶろく 18!

 

ってやってしまうくらい、面積を出す問題を繰り返し繰り返しやらせられているからでしょう。

 

そもそも、日本の子どもたち、問題文読まない練習させられているから。

 

「数字に丸をつけて! なに算かわかる言葉に線引いて!」

 

ね。

 

時間がある方はこちらの動画を見てください。

 

さて、図形の話に戻ります。

 

●問題文+絵図

<ZUKEI-09>平行四辺形ABCDがあります。同じ平行四辺形を重ならないように横にぴったり3つ並べて、4つの平行四辺形が合わさった大きな平行四辺形をつくります。平行四辺形ABCDの周りの長さが28cmで大きな平行四辺形の周りの長さが52cm、平行四辺形ABCDの面積が24c㎡のとき、平行四辺形ABCDの高さは何cmですか。

●問題文のみ

<ZUKEI-09>平行四辺形ABCDがあります。同じ平行四辺形を重ならないように横にぴったり3つ並べて、4つの平行四辺形が合わさった大きな平行四辺形をつくります。平行四辺形ABCDの周りの長さが28cmで大きな平行四辺形の周りの長さが52cm、平行四辺形ABCDの面積が24c㎡のとき、平行四辺形ABCDの高さは何cmですか。

問題の解かせ方の違い、子どもの負荷、力の付き方、全然違います。

絵図があれば「平行四辺形」を知らない子でも正解できます。

 

図形問題なら頭を使うと思われがちですが、図形問題でも単なる計算練習になってしまう問題・やらせ方がありますのでご注意を。