荒れる小学1年生

小学校に入学して1ヶ月、2ヶ月たつと聞こえてくるのが、

 

「学校に行くのを嫌がりだしました。」

 

「忘れ物をすることを恐れるようになりました。」

 

「家に帰るとイライラして、癇癪を起したり、下の子に八つ当たりするようになりました。」

 

なぜこういうことが起こるのでしょうか。

世界が変わる

幼稚園、保育園から小学校に入学すると、これまで慣れ親しんできた世界が変わります。

 

「勉強」が始まる、45分間座っていなければいけない、というのは親にとってわかりやすい変化ですが、実はもっと根本的なことが変わってしまうのです。

 

人に親切にしてはいけない?

「どうして困った子に親切にしちゃいけないの?」

 

「物を忘れた子がいたら貸してあげるのがなんでいけないの?」

 

お母さんに、こう泣いて訴えた子がいました。

 

幼稚園までは、困った子がいたら助けてあげましょう。

 

忘れた子がいたら貸してあげましょう。

 

こういう世界で生きてきた子たちが学校に入ると、小学校独自の???と思えるようなルールと徹底管理でおかしくなります。

 

物を忘れて、友だちに貸してもらうと叱られます。

 

貸した子まで叱られることがあります。

 

忘れましたと先生に言いに行って、先生から貸してもらうのがルールというやり方をよくききます。

 

これは、忘れ物をした子に反省させる、改善させるためでしょうが、子どもたちにとっては、人に親切にしてはいけないというルールの刷り込みになります。

 

おかしな運用ルール

学校には様々なルールがあり、大人からすると頭をかしげるようなものも少なくありません。

 

例えば、給食の完食を目指せば、おしゃべりをしていると食べ終わるのが遅くなり、目標を達成できません。

 

そうならないように給食中に『しゃべっていい時間』と『しゃべってはいけない時間』という運用が今や全国の小学校でみられるようになりました。

 

キッチンタイマーならまだましですが、私も息子は小学校の1~2年の頃、教室の大型モニターで喋ってはいけない10分間をカウントダウン表示をされました。

しゃべったら叱られるし~んとした給食の時間に、教室の前にある大型モニターに大きくチカチカカウントダウン表示されている。

 

ストレスがたまらないはずがありません。

 

残念ながら、これを知ったのが小2の2月でしたので、揉めるよりはクラス替えを待とうと思いそのままにしました。

 

でもこれが、小4の頃にも始まったので、担任と、さらに教頭・校長と面談をしましたが、結局止めてもらえませんでした。

 

これはほんの一例です。

 

 

完璧を求められる

学校では、いろいろなことを完璧にできることを求められることが多いです。

 

その典型が勉強です。

 

漢字テストでも計算プリントでも、間違えたところは全部消しゴムで消して正解を書き込んで100点にして終わらせる。

 

間違えたところは、青字で直して100点で終わらせる。

 

テストは100点(90点以上)をとれるまで何度も同じテストをさせる。

 

作文で小さな「っ」が抜けていたら、その後ろに書いた文字は全部消しゴムで消して書き直させる。

 

違うやり方は認められず、教科書通り、先生の言ったとおりにやることを求められる。

 

間違えると叱られるというのは、子どもたちが委縮する大きな原因ですが、叱られなくとも、間違えを全部けして正しい答えのみ書きこむというのは、”間違ってはいけない” という意識を子どもたちに植えつけます。

 

 

高学年を持てない先生

とても残念なことですが、教師に向いていない方が教師を続けているケース。

 

高学年クラスを持つと、あっという間に崩壊させてしまうような、まともなクラス運営ができない教師の受け皿として低学年クラスや特別支援クラスが利用されています。

 

学校には、毎年低学年クラスを持ち続けている先生がいると思います。

 

低学年クラスの良い意味でのベテランならいいのですが、怒鳴り散らす、威圧するだけの先生に逆らえずに、じっと耐えている低学年の子は少なくありません。

 

もう、学校がブラック企業と言われて久しいです。

地頭の良い、優秀な国公立の教育学部生は教師という職を選ばないのです。

 

小学校の現場を見てみれば、勉強が苦手、算数がわかっていない、そんな先生が過半数を超えています。