最近は庭でごみを燃やすことを条例で禁止され、公園では火遊びどころかボール遊びも禁止されているほどです。
落ち葉を集めて焼き芋なんて、もうテレビや漫画の中のお話です。
まぁ昔から火遊びというと、子どもたちに ”禁止” する遊びの一つでしょう。
「火傷が心配!」
「火事が心配!」
そういう気持ちはとてもよくわかります。
自分自身が火遊びを楽しんだのに、親になると干渉したくなります。
オール電化の家、お手伝いで料理をしない子などは、普通に生活していると ”火” に触れることがありません。
「火なんか触れる必要はない」
確かにこの便利な時代、火に触れなくても生きていくことができますが、学校の理科の実験でマッチを擦れない子、ようやく擦ったマッチを下向きに持っていて、熱くて放り投げる子が子がいるくらいです。
お手伝いをする機会が少ない子も増え、料理どころかお湯も沸かしたことがない子も少なくありません。
そういう子たちは高学年でも「沸騰して蒸発すると水が増えるか減るか」を覚えていません。
経験がないので理科で学んだことを丸暗記するだけなので、忘れてしまうのです。
昔、『蒸発すると水が増える』と言った高学年女子にどこから水が増えるの?と聞いたら、
『あのぐつぐつ(沸騰している泡)しているところから』と答えました。
暗記・計算中心の小学校の勉強ではそれなりに成績の良い子でした。
この「実体験の少なさ」「考えない習慣」 から、反復学習をしても勉強がわからなくなってくる子が増えてくるのが小4~高学年~中1あたりだと思います。
実体験が豊富で地頭の良い子は、中学から少しの勉強時間でもそれなりに良い成績をとりますので、小学校時代の遊び・実体験はとても大切です。
最近の子育て環境を考えると、私も子どもたちの好きなように火遊びをさせるというのは反対です。
ですから、ここでなら好きなように火遊びをしてよいという環境を用意してあげるようにしています。
キャンプ場やバーベキュー、たき火OKの公園はそれなりにまります。
”直火禁止”でもたき火台があればOKというところもあります。
そうしたルールを守りながら、その中で自由に火遊びをさせればいいんです。
自然の中では、燃やすための薪を集めるところから楽しめます。
「昔話で、”おじいさんは山へしば刈りに行くでしょ? あれって、芝生を刈りに行ったんじゃなくて、こうして薪を集めに行っていたんだよ。昔はガスや電気がなかったから、料理もお風呂も薪を燃やしていたんだ。余分に集めた薪は町に行って売れたしね。」
そんな話をしてあげたら、桃太郎の世界が身近に感じられるかもしれませんね。