人間の脳は3歳までに80%、6歳までに90%、12歳までに100%完成すると言われています。
”三つ子の魂百まで”と言う諺もあります。
幼児期~児童期というのはとても大切な時期なのです。
大切な時期だから、最高の教育をしてあげてください。
”最高の教育をしてあげるほどお金に余裕はないわ” というお母さん、安心してください。
それほどお金はかかりませんから。
最高の時期だから、質の悪い教育をしなければよいのです。
質の悪い教育といえば?
過剰で単調な音と光の信号であるテレビや知育DVDやゲーム機です。
いつみてもスマホを見ている ”親の姿” です。
イライラして命令、指示する ”親の言葉” です。
人工の教材を使った知的学習です。
質の良い日本語の会話が必要な時期に、英語を叩き込もうとすることです。
刺激に鈍感な大人でも楽しめるゲームコーナーやテーマパークに連れて行くことです。
質の悪い教育はお金がかかりますから、その逆をしてあげてください。
テレビやDVDを見せず、優しく語りかけてください。
視線を感じたら、”見守っているよ” と微笑んであげてください。
自然の力を借りて センス・オブ・ワンダー を育ててください。
子どものペースを守り、情緒の安定を意識した毎日をおくってください。
5歳になるまでは知的学習は不要です。
親子の良質な会話、絵本の読み聞かせ、四季を味わう日々、のんびりと親子で楽しんでください。
何かをさせなくっちゃと焦る必要は全くありません。
考えてみてください。
本物のリンゴを見て、触れて、味わえばよいのに、リンゴのカードを見せて "apple" と言わせる不自然さを。
「このリンゴは蜜が入っていておいしいね~」という親の言葉の代わりに、リンゴのカードを見せて「はい、これは?」とやるのですから。
身近な具象物と指の感覚で数の概念を身につける時期に、抽象的な数字と記号の組み合わせを徹底反復で丸暗記させる恐ろしさを。
1+1=2
2+1=3
3+1=4
4+1=5
5+1=6
6+1=7
7+1=8
8+1=9
9+1=10
10+1=11
ちょっとフライングでしたが、知的学習を一切させなかった次男が4歳8ヶ月でこのような絵を描きだした頃、既に足し算、引き算、掛け算くらいまでなら先取り学習をしていた子は結構いたでしょう。
必要ありませんし、他の子がまだ勉強していない時期に先に勉強しているだけなのに、勘違いの優越感も持たせてしまうのでさせないほうがいいでしょうね。
週に2問の取り組みを続けて丁度3年後、次男はこのような問題をノーヒントで解きました。
中学受験算数で言うところの ”過不足算” です。
初めての挑戦で自力で解いたのです。長男も小2の頃に初見で解きました。
<S5級-44>★★
ひよこ組のお友達が、3人ずつの班をつくったら2人あまりました。班の数は変えずに4人ずつにしようとしたら3人足りませんでした。ひよこ組は全部で何人いるでしょうか。
5~7歳は特に ”質の良い学習” をする時期です。
地頭を鍛える時期です。
思考回路を沢山作る時期です。
週に2問という僅かな学習でも、たった数年でこれほど伸びるのです。
ただの作業でしかない計算問題や漢字の書き取りばかりさせてよい時期ではないんです。